現役10年の実体験ベース!フリーランスになるためのロードマップ

2020.02.04-- 最終更新日:2020/02/05

幾度か転職はしましたが、約25年間会社員として働き、その後Webデザイナーの職種でフリーランスという働き方を選択し、約10年経ちます。

詳しい経緯はプロフィールをご覧ください。

その間、ノマドワークのような言葉も生まれ、お洒落なライフスタイル、働き方として取り上げ方をされたことで、フリーランスを選択する人も増えたようですが、今後は、日本の従来の雇用体系の変化や先行きの不透明感といった将来像へのネガティブ要因がさらなる後押しをする気がしています。

実際、現在の働き方や収入に不満だったり、将来に希望を持てないなどの不安を抱き、フリーランスに興味を持っている方も多いのではないでしょうか?

当記事では、私がフリーランス歴10年で経験してきた実体験ベースでフリーランスという働き方に興味がある方、実際に検討されている方に向け、フリーランスになるために必要なスキル、フリーランスになるためのロードマップを紹介していきます。

フリーランスに必要な素養、スキル


フリーランスになるには、会社員時代に十分な素養を身に着けてあれば、あとは実際に稼げる技術、スキルを学ぶだけです。

すでにそこも習得済みの人は今すぐにでもフリーランスとして独立を果たすことは可能です。

「仕事ができる」=「稼げる」ではない

まず会社員からフリーランスを目指す人に知っておいてもらいたいこと。

それは、会社員として「会社内で仕事ができる」ということと、フリーランスとして「自分で稼ぐ」はイコールではないということです。

例えば、社内でトップセールスのバリバリ営業マン・・・抜群の営業センスを持ち、社内では「できる人」。

でも、その製品やサービスは、企画や設計、開発、製造といった他部門部署、それぞれの担当者との役割分担により存在しているもの。

そのようなベースがあるからこそ、彼/彼女は営業に専念できる。

トップセールスの根拠も、確かに営業センスのおかげもありますが、製品自体の魅力、その会社のネームバリューも一役買っているのは間違いないので、一人でトップセールスにはなり得ないのです。

フリーランスで稼ぐということは、企業が組織力をもって行うこのような活動をすべて一人で行わなければならないということ。

また会社名などのネームバリュー、ブランド力もない、誰もその存在も実力も知らない個人というところから始めなければなりません。

このように「会社組織内で仕事ができる」と「実際に稼ぐ」は、シェアできる部分は多いものの、必ずしもイコールではないという認識を持つことが大切です。

稼げる技術、スキルとは?

実際にフリーランスとして稼ぐには、稼げる技術、スキルが必要です。

稼げる技術、スキルとは、例えばWebサイトやチラシ、ポスターのように一般に広く需要があり、一般の人が容易に作れないものを作る技術、提供するるスキルを指します。

職種としては現在ではIT系の成果物を制作できる専門職がフリーランスに向いています。

ビジネスマナー

どんな職種にせよ、クライアントとなる相手は会社人ですので、商習慣、ビジネスマナーは不可欠です。

取引自体は会社員とフリーランスで大きく異なることはありません。

逆に会社の看板が使えない分、より柔軟なビジネスマナーが要求される場面も多々あります。

フリーランスに向いている職種やフリーランスとして働く姿勢、心構え、成功する秘訣についてはこちらの記事でより詳しくまとめていますので、合わせてご覧ください。

フリーランスになるためのロードマップ


フリーランスになるには、まずは自分の強み、既に持っているスキルをベースにした職種を選択します。

既にそれらを持っている場合は今すぐにでも開始できますので、まずは自分自身でフリーランスになると宣言し仕事探しに着手しましょう!

職種を選ぶ、決める

すぐに稼げる職種はこちらで紹介しますが、現在の職種の延長戦で決めるというのもアリです。

その際の判断基準は、それで仕事が受注できるか?継続的に(瞬発的でも)稼げるか?という点です。

例えば現在会社ではトップセールスのバリバリ営業マン!な方が、その営業スキルを活かして他社の営業代行をフリーランスで受けるというのも全然アリです。

経理、会計、事務処理代行などでもいいでしょう。

但し、そこに市場ニーズがあるのか?十分なクライアントが確保できる見込みがあるのか?という点が最も重要な点です。

自分の興味や得手不得手を考慮しながら職種を選ぶということでもいいでしょう。

好きこそものの上手なれ・・・ではないですが、自分の好きをベースに選ぶことも可能!

会社員時代には選択したくてもできなかった職種に挑戦することもできますし、天職に巡り合えるチャンスも十分にあります。

私の場合は、25年間一般職で働いてきましたので、まさか自分が技術系の職でフリーランスとして独立するとは夢にも思いませんでしたが(笑)、今は天職だと思っています。

もちろん一般に言われているほど楽しく仕事できるばかりではなく、大変なこと、フリーランスならではの気苦労もありますが、こうして約10年現役でWebデベロッパーとして継続できているのは、まさに制作や開発の仕事が好きだからなんですね。

稼げる技術、スキルを身に着ける

まず現時点で稼げる!と思われるスキルがある人は、まずそのスキルでクライアントを確保するための新たなスキル習得、手法の開発が不可欠です。

会社の看板で仕事をしていた時とフリーランスでは、クライアントの獲得手法や働き方が異なるからです。

選択したい職種のスキルがない場合は、まずそれぞれの職種に要求されるスキルの習得を目指しましょう!

環境を整える

スキル習得に着手する時点で、例えばWebデザイナーであればパソコン、制作環境(部屋、机など)、制作ツール類を整える必要があります。

この時点で最低限の資本は必要にはなるのですが、それで稼げるようになり、自由に働けれるようになるのであれば安いもの。

この時点でMac Bookなど高い機材を揃える必要もありません。

画像、動画系制作職種の場合は制作ツール類が重いので、ある程度のスペックが要求されますが、それ以外の職種であれば廉価パソコンでも十分です。

スキルの習得自体にも別途お金がかかる(教材、スクールなど)場合もありますので、それまではできるだけ節約です。

稼げるようになれば、より良い機材、環境にいつでもアップグレードできますので(笑)

人脈を広げる

スキルの習得とともに行っておきたいのが人脈の構築です。

協力者、未来のクライアント候補など、コネが出来れば仕事につながる場合もありますし、フリーランスとして業務を開始する時点ですでに仕事を受注できるような状態に持っていければ理想的です。

友人知人、得意先(勤めている会社と利益相反にならない範囲で)、SNSを活用しフォローワーを獲得しておくなど、業務開始前でも人脈を広げる方法はいくらでもあります。

特にSNSの活用は、Webマーケティングという観点でも有効な手段で、今すぐにでも始められますので、ぜひ!

仕事を見つける

まずは仕事受注用のWebサイト、ポートフォリオを用意しましょう。

営業活動、プロモーション等、フリーランスは常に技術、スキルをアピールしていく必要があります。

これらを活用し営業活動を行うというのがまずひとつ。

これにより、人脈から案件を受注するということも可能になりますが、コネがない場合は、以下のようなクラウトソーシングを活用する方法があります。

クラウドソーシングとは、Webサイト制作などを発注したいクライアントとWebサイトが制作できるフリーランサーをつなぐオンライン受発注サイトです。

無料会員登録するだけで発注されている案件を見ることができますので、仕事の内容、発注価格なども見ることができます。

既にスキルがあれば、気に入った案件を見つけ応募することも可能。

習得期間中でも仕事に内容や価格などを研究してみましょう!

クラウドワークス、ランサーズはどちらも日本最大級をうたうクラウドソーシングで、掲載されている仕事もIT系ばかりではなく、ライティング、翻訳・通訳、ビジネス系など多岐にわたります。

ワークシフトは世界各国のその道のプロの外国人と海外進出を目指す日本の企業をつなぐクラスドソーシングです。

海外現地のマーケティング、通訳・翻訳、IT系の仕事もありますので、海外に在住し、日本企業のニーズに応えるなどの活用ができます。

各種手続き

フリーランスは会社経由で加入していた社会保証は受けられません。

会社を退職した時点で健康保険、年金を個人用に切り替える必要があります。

また会社員は税金面の申告は会社が行いますが、フリーランスでは自分で確定申告しなければなりません。

フリーランスは税制面では個人事業主となります。

フリーランスで安定して稼ぐ秘訣


フリーランスとして働くということは、会社員時代にはごく当たり前だったことが当たり前ではなくなるということです。

会社の看板、肩書を使った営業活動、業務ができなくなり、また、仕事に対する責任(品質、納期など)も含めすべて自分の責任として果たさなければならなくなりますので、仕事に対する姿勢、考え方を切り替える必要があります。

営業活動

受注用Webサイト、ブログなどを立ち上げ、SNSなども駆使し、積極的にプロモーション、営業活動を行いましょう!

当初はクラウドソーシングを活用するのが良策ではあるのですが、競争相手が多すぎてなかなか受注に結び付かない、クライアントが仕事の要領を得ておらず要件が煩雑、発注単価が安いなどのデメリットも存在しますので、独自の営業活動は欠かせません。

職種にもよりますが、見込み客を訪問するような営業活動はする必要はありません。

むしろTwitterやInstagramのフォローワーを増やす方が仕事に直結します。

得意先を確保する

安定収入への早道は、得意先を増やすことです。

そのためには、技術、スキル面のベースがしっかりしていることに加え、人柄や仕事に対する姿勢をしっかりアピールできることが大切。

そのためには、

  • 品質に責任を持つ
  • 納期を守る
  • より良い価値を提供する

この姿勢、心構えをしっかりと持って仕事に取り組めば、信用、信頼、実績を積むことができ、例えばクラウドソーシングで受注したクライアントから継続案件をもらえるようになる、人脈からクライアントを紹介してもらえるなど、新たな仕事につながっていきます。

私は、フリーランスになった当初は顧客も人脈もゼロの状態だったので、クラウドソーシングを活用しましたが、そこから得意先を確保し、現在はほぼその得意先からの継続案件のみで回しています。

複数の収入源確保を目指す

例えばフリーランスでWebデザイナーとしてWebサイト制作案件の受注をメインとする場合、そのWeb制作技術を生かして、独自のWebメディアを立ち上げ、アフィリエイト収入を確保する、SEOコンサルやWebマーケティングなど、受注する仕事を拡張していくなどが可能です。

会社員のような休業補償などもなく、いざ病気などにかかり仕事ができなくなるなどの不測の事態も想定し、できる限り収入の入り口を分散させておくことも大切です。

さらなるステップアップを目指す

複数収入の確保にもつながることですが、特にIT系は職種の幅も広く、Webデザイナーからプログラミングを学び、双方の仕事を受注する、マーケティングスキルを身に着けコンサルに転身するなども可能になります。

また同じ業務、サービスを提供し続けるだけでは永続的に事業を継続していくことはできません。

特にIT業界は技術革新のスピートも早く、要求される技術も変化していきますのでその対応も不可欠です。

常に自分が選んだ業界を俯瞰し、トレンドをつかみながらスキルを拡張していく、あらたな価値の創造を目指す姿勢が望まれます。

まずは副業からでもOK


フリーランスになるのに現在勤めている会社をすぐに辞める必要はありません。

すぐにでも稼げる、収入が得られる目算があるのであれば退職して独立、勝負をかけるということでもいいのですが、副業レベルで開始するということでもでも全然問題はありません。

まずはスキルの習得から・・・みたいな場合は、退職してしまうとそのスキル習得期間は収入がなしになってしまいますよね。

十分な貯金がある場合は貯金を食いつぶす形でもいいかもしれませんが、フリーランスとして独立してすぐに安定収入が得られるとも限らないので、貯金はそのために取っておいたほうがいい場合もあります。

副業を禁止している会社も多いのですが、可能であれば当面は会社員と副業の2足の草鞋というのも全然アリです。

挑戦する姿勢は必要ですが、できるだけリスクヘッジは取っておきましょう!