フィリピン封鎖!セブの現状と今後の見通しについて

2020.03.20-- 最終更新日:2021/03/28

セブでは3月17日から国内移動制限、夜間外出禁止令などが発令され、マニラほどではないにせよ、ほぼロックダウン状況に入っています。

英語留学もセブ域内の全ての学校の休校、停止命令が出されたため営業が停止されましたが、フィリピン全土で国際線の運航も停止されてしまったため、学生が帰国できないという状態です。

英語留学者を含め旅行者、一時滞在者などに大きな影響が出ています。

フィリピンロックダウンと現状


マニラのロックダウンは3月15日から、セブは3月17日から、その他の都市、地域でもコミュニティ検疫を実施され、フィリピン国内の移動は既に大幅に制限されています。

新規ビザ発給停止

私はセブが封鎖される3月17日に実家のあるミンダナオへの一時脱出を試みましたが、土壇場キャンセルで失敗・・・まだセブに居ます。

そんな中昨日3月19日に新たな措置が発表され、フィリピンの新規ビザ発給を停止、既に発給済みのビザも取り消しするという新たな措置が発表され、事実上フィリピンに入れない鎖国状態に入りました。

Philippines stops visa issuance as COVID-19 cases rise~ABS CBN NEWS

日本人はフィリピン入国時に自動的に30日間の滞在を許可されますがロックダウン期間中はこの観光ビザの発給が停止され、既に発給されているが入国前のビザについては取り消し、取得済みで既にフィリピン国内にいる場合のビザ延長手続きについても停止される措置が採られると発表されました。

但しフィリピン外務省の発表によると、フィリピン人の配偶者及びその子供のビザは引き続き有効、既に滞在中の外国時についてはVISAの有効期限内は滞在が認められるということです。

This temporary suspension has no impact on foreign nationals that are already in the country or on holders of visas issued by other government agencies. END

PUBLIC ADVISORY: ON THE TEMPORARY SUSPENSION OF VISA ISSUANCE AND VISA-FREE PRIVILEGE~フィリピン外務省

ロックダウン期間中に観光ビザなどが切れてしまっても不法滞在とはならないようですが、期間終了後に直ぐに出国もしくは期間延長申請をする必要があります。

セブの現状と日本人社会への影響


まず生活については、3月19日現在でGRAB、タクシーも普通に運行されていますし、スーパーや薬局などは閉鎖中も通常営業されますので、食料品の買い出し等も問題はありませんでした。

3月17日の封鎖当日、3月19日には銀行で当座の現金を下ろしアヤラで食料の補給も行いましたが、街中の様子含め特に普段と変わりはありません。

ちなみにアヤラは薬局、スーパー以外の一般のお店はほぼ閉まっていました。

【コロナウイルス対策最新情報】セブ島ショッピングモール 特別営業時間まとめ~セブポット

セブ英語留学への影響

一番影響が出たのはやはり留学、ツアー関連だと思われます。

セブの語学学校は例外なく停止命令が出されてしまったため、全校が休校となりました。

既に留学中の生徒さんも大勢いましたので、一部では返金要請に殺到するなどの混乱が発生しているようです。

フィリピン留学の場合は、宿泊食事がセットなので通常通り学校が営業されていれば当面の滞在自体は問題ないと思われますが、このようなサービスも停止されてしまい、また日本に急きょ帰国したくても国際線が飛んでいないので帰るに帰れないという状況のようです。

セブ島の日本人留学生 航空機運航制限で帰国に支障も~NHK NEWS WEB

そんな中、セブ領事館、日本人会の働きかけにより20日に留学生用のチャーター便が飛ぶことになったようです。

チャーター便はフィリピン航空で1席につき約10万円と高額のようですが、追加便の要請にも応じられるということです。

セブ日本人会などの呼びかけで、マクタン空港から成田空港へ臨時便が飛ぶことに~まにら新聞

セブ日本人会の松田和人会長は「現在分かっている帰国困難者は留学生だけで約千人、留学生以外でも約200人いる。また韓国系の英語学校に通っていた留学生からの連絡も届いている」と話している。

私は留学関係者ではないので詳しいことはわかりませんが、無事日本に帰国できた生徒さんたちは幸いですが、帰れなかった生徒さんたちの生活支援が学校や日本人会から行われていることを祈ります。

フィリピン留学は20年超の歴史があり、元々韓国系企業が開拓したものです。

日系の語学学校が出来始め日本人に知られるようになったのはこの10年程で、年々留学生も増えていると聞いていましたが、まさかの突然の停止命令に各英語学校関係者も苦渋の決断を迫られたことでしょう。

外出禁止令と飲食店の営業制限

セブ市では夜間8時から朝5時までの夜間外出禁止令が出ています。

また飲食店は夜9時を超えての営業も禁止されたため、セブの生活で一番影響がでるのがこの部分だと思います。

私はセブ閉鎖以降は外食はしていないので飲食店の様子はわかりませんが、夜9時までは営業できるとは言えやはり客足減の影響は避けられないのではないでしょうか?

夜遅くまで営業するKTVやBarなどは封鎖が解ける14日頃まで休業するお店も多いようです。

フィリピン、セブ島の日本人経営のクラブ、小町 カラオケラウンジ

ローカル社会への影響

セブには現在日系だけで約70の英語学校があるそうです。(知らなかった・・・いつのまにかすごい規模になってたんですね)

英語学校経営者、日本人スタッフ、留学生への影響は計り知れないものがありますが、各学校に採用されているローカル英語講師たちへの影響はさらに甚大です。

薬局、スーパー等を除く小売店を含む多くの業種が休業を余儀なくされており、これらを運営する企業、そこで働くローカル達は休業中の売上、収入手段を失うということになり、貯蓄をしない国民性、日払い、週払い給料で生活する彼らにとってはまさに死活問題にもなりかねません。

政府からなんらかの保証が出るとの発表もあるようですが、具体策はまだのようです。

セブの今後の見通し


日本人社会にも多大な影響を与える今回のフィリピン閉鎖措置ですが、フィリピン社会、経済に与える影響はさらに大きく、封鎖終了時に以前と同じ状態にすぐに戻れるのかは現地点では全くわかりません。

さらなる制限措置発令の可能性

3月12日のドゥテルテ大統領のマニラ封鎖声明が発表されてから1週間が経過しましたが、その間毎日のように新たな措置が追加されていくこと、発表される窓口が大統領府、保険省、外務省、移民局など、それぞれの措置に関連する省庁から個別に発表され、発表されるメディアもまちまちです。

また措置の影響度を考えても発表されてから実施までの期間があまりにも早いことも混乱に拍車をかける要因になっていますが、今後もさらなる措置が発令されていくことは否めません。

メトロマニラ、ルソン島全域では既に自宅隔離、公共交通機関の運行停止などの措置が採られています。

セブでは現在は夜間外出制限(夜8時から翌朝5時)が発令されていますが、今後はマニラのように不要不急、食料、医薬品などの必需品購入以外の外出が制限、公共交通機関の停止などの措置が発令される可能性もあります。

ちなみに冒頭でもお伝えしましたが、昨日の時点ではGRAB、タクシーも普通に使えましたし、銀行のATMも稼働してたので普通にお金をおろすこともできました。

アヤラのスーパー(ルスタン含む)やモール内のWatsonなどの薬局も普通に営業していましたが、いつ状況が変わるかもわかりません。

私はそのような事態に備え、セブ脱出に失敗した当日に食料ストックを買いに走り、昨日も当座の現金を用意し、追加で食料、医薬品なども購入しましたので、当面の生活に支障が出ることはないのですが、ほんと下手をすると生活難民になりかねない状況ですね・・・

入国制限解除は?


フィリピン入国ビザの新規発給停止は昨日3月19日から施行され、少なくとも国内移動制限が解かれる4月13日までは解除されないと思われます。

あくまで政府判断であるためこの措置が延長されるという可能性も否めません。

また英語語学学校の営業停止も再開のめどが示されていませんので、こちらについても現時点では不明です。

フィリピンに限らず世界各国でこのような外国人入国制限(禁止)措置が採られ始めており、どの国も新型コロナウイルスの拡大を封じ込めようと必死になっている状況からも、1ヶ月に仮に予定通り封鎖が解かれたとしてもすぐに以前と同じような状態になる可能性は低いかもしれませんね。

いずれにせよ現状では政府の措置に従いつつ、感染しない、させない自己感染予防と当座の生活防衛に注力しつつ、新型コロナウイルス終息後の展開に備えることが肝要だと思います。

現状では新型コロナウイルスの感染も怖いですが、世界的な防疫対策による経済への甚大なダメージも避けられず、終息後の世界はガラッと変わってしまうことも否定できませんので・・・