好きを仕事に!フリーランスという働き方を選ぶ方法

2020.02.05-- 最終更新日:2020/02/05

年功序列や終身雇用など、日本型の雇用形態がほぼ崩壊したに等しい近年、フリーランスという働き方を選ぶ人が増えているようです。

かく言う私もフリーランスという働き方を選んだ一人であり、現在に至る約10年間ずっとフリーランスで生計を立ててきました。

私がフィリピンに移住して約8年、外から日本を俯瞰してみてきましたが、日本の経済状況、雇用形態の変化、ブラック労働など、働いて生計を立てるという労働環境も年々悪化、不安定化しており、今後フリーランスを選ぶ人はますます増えていくのではないかと思われます。

当記事では、そんな方向けに、私自身がフリーランスを選んだきっかけや苦労、軌道に乗せるまでの軌跡などを振り返りながら、フリーランスという働き方、職種、フリーランスになるために必要な要素を紹介していきます。

私がフリーランスになったきっかけ


私がフリーランスになったのは、実は決して前向きなものだったわけではなく、妻子を抱えて失職したのがきっかけです。

詳しい経緯はプロフィールをご覧ください。

中年オヤジの起死回生策がフリーランス

既に45歳、再就職先を容易に探せる年齢でもなく、なによりも日本型の経営体系やマネジメント、仕事の在り方、進め方などにほどほど嫌気がさし、新たに就職する気にもなれなかった・・・他に選択肢がなかった結果論ではありましたが(笑)

約25年間会社員として働いてきましたが、効率性や能力主義、利益追求をうたいながら、実際は旧来の固定観念や商習慣、同調圧力、ご都合主義で縛られ、論理的、合理的に仕事できないということが大半でした。

能力より人間関係、結果より過程を重視し、理性より感情論が優先されるという企業文化にもうんざりだったんです。

より一般的になってきたフリーランス

私がフリーランスを選択したのが約10年前。

以前からフリーランスという働き方はありましたが、今ほど一般的であった訳でもなく、当時は専門職を極めた人が選択できるという印象しかなく、果たして自分にできるんだろうか?と悩みもしましたが、ちょうどそのあたりからノマドワークなどのキーワードも生まれ、フリーランスに脚光が当てられるようになっていきます。

Mac片手におしゃれなカフェで自由に仕事!みたいなイメージだったノマドですが、私自身はまずどうやって仕事を取ったらいいかすらわからない状態で、とにかく試行錯誤、思いつくものはすべて実行・・・がむしゃらに取り組んだのを覚えています(笑)

フリーランス+海外移住で復活

数か月でぼちぼち仕事は取れるようにはなりましたが、借金を抱え、妻子を養っていくほどの稼ぎはなかなか得られず、Web講師という2足の草鞋を履きながら悪銭苦闘することさらに1年程度。

なんとか妻子を養う程度の稼ぎは得られるようになったものの、将来への不安もなかなか拭うこともできず海外移住という選択を決断します。

幸か不幸か(笑)フィリピンと縁がありましたので、フリーランスとして独立した2年後にフィリピンのセブに移住します。

フィリピン移住の目的は、物価が安い現地の生活でさらに生活防衛を図りつつ、再起のチャンスをつかみたい!と考えたからです。

娘の教育や日本の先行きの不透明感、将来への不安が海外移住への決断を後押ししたこともありますが、そのあたりはまた改めて記事にしたいと思います。

フリーランスという働き方を選択して約10年、フィリピンに移住して8年程度になりますが、まだまだ道半ばではありますが、さらなる飛躍、野望を実現すべく、ほぼ引きこもりでのんびりと仕事しています(笑)

フリーランスという働き方


フリーランスとは会社などに属せず、自分のスキルベースで仕事を受注して生計を立てるという働き方の一種です。

会社との雇用契約がないため、「労働時間や休日、最低賃金」などの保証が得られないというデメリットがある反面、働く場所、時間に縛られることなく柔軟に働けるというメリットから、近年フリーランスを選択する人が爆発的に増えているようです。

フリーランスのメリット・デメリット

フリーランスのメリットは、雇用契約に縛られない自由な働き方にあります。

会社に行く必要がない、同調圧力を前提とした会社の人間関係、通勤ラッシュに疲弊されることもないなど、すべて自分の自由意志で決められるのが最大のメリットですね。

反面、雇用されていないため、定期収入(給料)がない、安定しない、社会保障などもないなどのデメリットもあります。

また会社では分担される営業や経理などもすべて自分で行わなければならないので、仕事が煩雑になる場合もあります。

メリット

  • 自由意志で全て自分で決めることができる
  • 収入は自分の能力次第
  • 働く場所を問わない
  • 時間的制約がない
  • 資本なしですぐにスタートできる

デメリット

  • 失敗含めすべて自己責任を負わなければならない
  • 社会的信用を得にくい
  • 収入が安定しない
  • 事務作業含めすべてこなさなければならない
  • 社会保障がない(自己負担)
  • クレジットカードが作りづらい
  • ローンが組みづらい

メリットの「自由である」ことが逆に全て「自己責任」として返ってくるということなのですが、自分の頑張り、能力次第で自分で自由にライフデザインできるというのがフリーランスの最大のメリットです。

社会的信用が得にくく、ローンが組みづらいなどのデメリットは、仕事を安定させ、定期収入が得られるようになれば帳消しにできます。

フリーランスに向いている職種


フリーランスに向いている職種はIT系が多いですね。

これはIT系の職種であれば、発注~作業~納品まですべてリモートワークで完結するからです。

リモートワークとは、働く場所は問わずメール、チャットなどでコミュニケーションを取り仕事を完結させる働き方を指します。

Webデザイナー

企業や団体などのWebサイト(ホームページ)を制作するのがWebデザイナーの仕事です。

Webデザイナーになるには、WebデザインやHTMLコーディング、Photoshop等による画像加工などの制作スキルが必要です。

制作スキルは、3か月程度で習得できます。

Webプログラマー

プログラミング技術を必要とするWebサイトやアプリ開発などを行うのがWebプログラマーの仕事です。

Webプログラマーになるには、PHPなどのWeb開発プログラミング言語、データベース、アルゴリズム設計などの開発スキルが必要です。

開発スキルは、6か月~1年程度で習得できます。

グラフィックデザイナー/DTPデザイナー

雑誌やチラシ、ポスター、パッケージなどの印刷媒体向けのデザインを制作するのがグラフィックデザイナーの仕事です。

グラフィックデザイナーになるには、デザイン、Illustrator等によるデザイン制作スキルが必要です。

制作スキルは、3か月程度で習得できます。

CG(コンピュータグラフィクス)デザイナー

ゲームやアニメ、映画などで使用するコンピュータグラフィクスを制作するのが仕事です。

CGデザイナーになるには2Dまたは3Dデザイン、PhotoshopやIllustrator、MAYA、3DS MAX等による2D/3DCG制作スキルが必要です。

制作スキルは、3か月~6か月程度で習得できます。

イラストレーター

雑誌やチラシ、ポスター、Webサイトなどに使用するロゴマークやキャラクター、イラストを制作するのがイラストレーターの仕事です。

イラストレーターになるには、Illustrator等によるイラスト制作スキルが必要です。

制作スキルは、3か月程度で習得できます。

動画編集者

企業プロモーション、YouTube向け動画の編集作業を行うのが動画編集者の仕事です。

adobe premiere、After Effectsなどの動画編集、加工スキルが必要です。

編集、加工スキルは、3か月程度で習得できます。

フォトグラファー

雑誌やチラシ、ポスター、Webサイトなどに使用する写真を撮影するのがフォトグラファーの仕事です。

フォトグラファーになるには、写真撮影技術に加え、Photoshop等による画像加工スキルが必要です。

外国語通訳、翻訳

英語、中国語など、外国語の通訳、翻訳をするのが仕事です。

対応言語のビジネスレベルでの会話、翻訳スキルが必要です。

ライター(ブロガー)

雑誌やWebメディア向けに記事を執筆するのがライターの仕事です。

独自にWebメディアを立ち上げ、記事、情報を発信するのがブロガーです。

いずれも市場ニーズのある記事(コンテンツ)のライティングスキルが必要です。

コンサルタント

Webマーケティングや営業、人事などのビジネス系コンサルを行うのが仕事です。

コンサルを行う業界、事業知識、改善提案などのコンサルテーションスキルが必要です。

YouTuber

YouTube向けに動画を配信するのがYouTuberの仕事です。

YouTuberになるには、視聴者のニーズに応じた動画配信(撮影、編集)スキルが必要です。

Webマーケター/インフルエンサー

SNS(Facebook、Twitter、Instagram、TikTokなど)を活用した広報活動、フォローワーの獲得を行うのがWebマーケターの仕事です。

企業向けの広報活動をメインとするのがWebマーケター、自分自身(スキル)などの強みを発信し、独自のフォローワーを獲得するのがインフルエンサーです。

いずれもSNSの活用、発信スキル、魅力あるコンテンツ制作などのスキルが必要です。

アフィリエイター

Google Adsenseやアフィリエイトを活用した独自のWebメディア(Webサイトやブログなど)を立ち上げ、運営するのが仕事です。

市場のニーズに合った商材の選定や情報(コンテンツ)の提供、SNSを活用したプロモーション、SEO知識などのスキルが必要です。

スキル習得期間はあくまで目安です。

それぞれ基礎知識、技術のあるなし、センス等により習得期間は異なります。

またスキルを習得するということと実際に稼げるは別です。

スキルを習得したことによりフリーランスとして活動は可能になりますが、その職種でプロとして安定して稼げるようになるにはさらに時間がかかる場合もあります。

フリーランスを生き抜く鍵


ノマドワーク、おしゃれなカフェやシェアハウス、南国のビーチでパソコンカタカタみたいなファション感覚で取り上げ方をされるケースも多いのですが、フリーランスは職種ではなくあくまで働き方です。

適切に仕事を遂行し、クライアントのニーズに応え、その対価として報酬を得るということは会社組織と変わりはありません。

端的に言えば、働き方はあくまで手段であって目的ではないんですね。

目的は稼ぐことであり、そのために働く場所、時間を最適化するのが大切なのです。

フリーランスという働き方に対する単なる憧れだけでは稼げるようにはなりません。

勝負する武器は自分自身

会社は組織で役職、職種で業務、職務を分担し、売り上げ、利益の最適化、最大化を図ります。

会社員は、自分に課せられた職責、職務を果たせば給料がもらえます。

担当以外の仕事、例えば営業マンが仕入れや品質管理、経理処理を行う必要もありません。

業務責任も上司、同僚、部下とシェアできますので、状況によっては逃げることもできますし、実績があがらなくても月給がなくなることはありませんよね。

フリーランスは、これら会社組織で分断してきた役割、責任のすべてを一人で背負わなければなりません。

例えばITエンジニアという職種であってもプログラムだけ組んでいればいいという訳ではなく、営業活動、クライアントへの請求、経理処理、資金繰りすべてを行わなければならないということです。

勝負する武器は自分自身の能力、スキルであり、頼りになるのは自分自身のみということを認識しましょう。

何よりも大事な信用、信頼

私がフリーランスとして独立して約10年、この間「他のフリーランスに仕事を発注したのだけど、クオリティが悪い低い、納期を守らない、仕事を放棄、突然音信不通になる」・・・みたいなことは幾度となく聞いてきました。

逃げちゃうんですね。

これはフリーランスとして絶対にやってはいけないこと。

会社員はいざという時は会社、上司、同僚、部下に責任を転嫁することもできますが、フリーランスには逃げ場はないんです。

逃げるということは売上、稼ぎにつながらないばかりか信用をも失います。

自分自身のスキル、信用で勝負しなければならないフリーランスにとって信用を失うということは致命的なのですね。

逆にクライアントを満足させる、信用、信頼が得られれば、得意先になってくれる可能性、定期収入を得られるチャンスにもつながります。

自分自身の名前、技術力、スキルで勝負しなければならないフリーランスにとって、クライアントからの信用、信頼を得るということは最も大切なことのひとつです。

自分の価値を高める

以前は企業10年説というものがあり、企業が同じ商品、サービスを10年を超えて提供し続け、未来永劫企業活動を安定させていくことは不可能であるというものです。

現在では10年どころか、業界によってはほんの数年しかないという場合もあります。

世の中は常に変化しています。

企業ですらその存続は、市場の変化、技術革新に合わせ常に新商品、新サービスを提供し続けなければならない中で、フリーランスともなればなおさらのこと。

競争相手はこのような企業、他のフリーランスの人たちなのですから、彼らに勝つためには、技術、スキルを高め、自分自身の価値を高めるという姿勢が欠かせません。

時流に敏感になり、常に新たな価値の創造が競争を生き抜く鍵となります。