フィリピンのローカルクリスマス&ニューイヤーの過ごし方

2020.01.02-- 最終更新日:2020/02/03

一年を通じフィリピンで最も盛り上がるイベントと言えばクリスマス。

クリスチャンが多いフィリピンのクリスマスは、傍目から見たら「えっ?」みたいなことが次々に起こります。

9月ごろからクリスマスソングが至る所で流れ始め、クリスマスイルミネーションを売る露店が出現、クリスマス用品がぼちぼち店頭に並び始めます。

11月に入ると街中、ショッピングモールなど至る所でクリスマス用の飾りつけが目立つようになり、12月にはいると一気にヒートアップ!

クリスマスの準備、ギフト買い、帰省ラッシュで市内は大混雑。

学校や会社など各地でパーティラッシュが続く中、24日、25日の本番を迎えます。

フィリピン在住の方も増えたので、フィリピンのクリスマスを伝えるブログも多くなってきましたが、ここでは、私が毎年過ごすミンダナオの田舎町で過ごすドローカルなクリスマスをご紹介します(笑)

フィリピンのクリスマスの意味

クリスチャンが多いフィリピンでは、クリスマスはイエス・キリストの生誕を祝う最も大切な宗教的な行事のひとつです。

フィリピン各地の教会ミサには連日大勢のローカルが集まるのですが、元来お祭り、パーティ好きなフィリピン人のこと。

宗教的な意味に加え、友人、知人、なにより家族・親族との再会、親睦を図るのがフィリピンのクリスマスなのです。

ちなみにクリスマスはフィリピン語で「パスコ(Pasko)」です。

シーズンに入るといたるところで、パスコ、パスコ聞こえてきますので、これが聞こえてきたら、「あ~クリスマスのこと話してんだろうな」とほくそ笑んでください(笑)

実録!フィリピンのローカルクリスマス

私は普段はセブで暮らしていますが、娘がミンダナオの実家にいるので、クリスマスにはローカルの大移動に紛れて同じように帰省します。

過去2年ほど仕事が忙しく帰省できていなかったのですが、さすがに3年連続スキップはダメだろということで今年は娘にも帰る約束をします。

もちろんクリスマス直前の大混雑は知っているので、今年は早めにギフト買いなどの準備を済ませ、帰省する予定だったのですが、仕事のメドがたたず結局ギリギリに…

序盤からいきなりつまずくことになった今年のクリスマス(笑)

大混雑のクリスマスウィーク

クリスマスと言えばまず忘れてはならないクリスマスギフト。

やはりショッピングの環境もセブとミンダナオでは規模が違いすぎるので、娘や近しい甥っ子、姪っ子のギフトは毎年セブで購入します。

そんなこんなでようやくギフトを買いに出たのがクリスマスウィーク1週前の16日。

この時点でスタートに出遅れた報いをばっちり受けることになります(笑)

まずは最寄りのモールに行こうとGRABを呼ぶも全く車が捕まらず。

ようやく見つけられるも市内は大渋滞。

ショッピングモール内も大混雑で、レジは長蛇の列。

なんとか買物を済ませ、タクシーで帰ろうと思ったら、ここでも長蛇の列。

小一時間でようやくタクシーで乗り込むも、またしても大渋滞。

そんな感じでタクシー、GRABをなんとか駆使し何件かのモールをはしご。

とにかく車が見つからないんです・・・

GRABでサーチ数十分、やっと見つかったものの到着予定がさらに数十分、その予定からさらに大幅に遅れて車到着なんてもう当たり前。

そんなことをやっと見つかったGRABのドライバーと話していたら、

ドライバー「実は自分のリクエストの前に既に2件のリクエストを受けていたが、いずれも到着に時間がかかりすぎるとキャンセルされた。今回も到着まで時間がかかるので、キャンセルされるかと思っていたんですよ。」

私「いえいえとんでもございません!リクエストを受けていただけて大変感謝しております!」

もうね、市内の麻痺状態を見ればこちらに拒否権などないんですね(笑)

気持ちの良いドライバーだったので、割高料金にさらにクリスマスギフトを兼ねて100ペソのチップを気前よく渡して次のギフトハントへ出撃(笑)

最後はいよいよ車が見つからないので、大量の荷物を抱えモーター(バイク2ケツ)でなんとか自宅に帰還(笑)

フィリピンのクリスマスショッピングは遅くとも12月初旬には済ませましょう!

ハイシーズンの極み!めちゃ高の国内移動

帰省前にギフト買いやら諸々準備でセブ市内を駆け巡った訳ですが、まずGRAB、タクシーが捕まらないに加え、見つかっても通常料金より高い!

タクシーはちゃんとメーターを回してくれるので、ぼられるとかではないのですが、市内が大渋滞してるので、その分時間がかかり割高になります。

話はそれますが、フィリピンのタクシーはぼったくりみたいに紹介されることも多いですが、時と場合によりけりで、特にマクタンリゾートエリアでの旅行客向けにはまだ遭遇することはあるかもしれませんが、私はセブ市内、マクタンにもよく行きますが、もう何年もぼったくりタクシーに遭遇したことはありません。

話を戻しますが、タクシーは渋滞で料金が割高になるのですが、GRABは最初から渋滞を加味した料金でオファーされます。

この料金が通常の2倍から3倍!

通常150ペソ(約300円超)で行ける距離が300ペソ超とか、セブ市内⇒マクタンまでは500ペソ(約1,000円超)とか、料金見て思わず空目したのかと思うほど。

とは言えそれでもまだ充分安いんですけどね(笑)

まあ市内移動はとにかく割高より車が捕まらない!という方がツライのですが、出遅れたのがミンダナオまでのフライトの予約。

仕事のメドの問題もあり、なかなか期日を決められなかった・・・というのもあるのですが、いよいよクリスマスが迫って来たのでセブパシフィックのサイトからフライト検索・・・

なんか見たこともない料金がズラズラ。

あれっ、間違えて日本行きで検索しちゃったかな?と目的地を見ると間違いなくミンダナオ。

まあクリスマス帰省は別に今回初めてじゃないんだけど、ここまでギリギリで予約したことはなくて、料金の高さにビックリ!

通常1,300ペソ(約3,000円)で行けるのに、なんと10,000ペソ越えが並んでいます。

日本行けるじゃん・・・と心で思いながら、その中でも安い日にちを選んで予約。

片道7,000ペソ超でした(泣)

年も明けたのでそろそろセブに戻ろうかとセブ行きをサーチしてるんですが、またしても10,000ペソ越えが(2万円超)ズラズラ。

値段が落ち着くのも待つしかないようですね。

それにしてもなんか年々高くなっているような気がしないでも・・・

私のようにクリスマスで国内帰省する人は多くはないと思いますが、バケーションで国内移動をする場合は早めにチケット押さえましょう(笑)

ローカルのクリスマス&ニューイヤーパーティとは?

うちの実家では毎年クリスマスは沢山の料理を用意し、家族、親族が集まってパーティをします。

料理を用意したり、やはりギフトを用意したりと家族はそれなりに忙しくしていますが、私はセブで買い損ねたギフトを地元のショッピングモールで買い足すぐらいで特にやることもなく、仕事しながら娘とのんびり(笑)

フィリピンでは家族、親族の繋がりが広いので、子供向けギフトだけを考えても両手では足りないくらいのギフトを用意する必要があります。

娘、近しい甥っ子、姪っ子へのギフトはセブで買って来たのですが、子供用のおもちゃ類ギフトはかさばるので大量に持ってこれないし、何より全員覚えてません、数が多すぎて(笑)

ということで市内のモールで足りない分を買い足し準備完了。本番を待つのみ。

フィリピンクリスマスの本番は24日のディナーからスタートします。

今回は近場に暮らす義兄の家でディナーをするということで、大量のギフトを車に積み込み、いよいよクリスマススタート!

フィリピンのクリスマスディナーは、お祝い事には欠かせないレチョンやローカルフードがずらりと並びます。

これらをまずディナーで食し、日付が変わり25日になった時点であらためてメリークリスマス!の大合唱後、ギフト交換、また食います(笑)

そとでは爆竹が鳴り響き、花火が打ちあがり、車のクラクション、ラッパ類がけたたましく響く・・・というのがフィリピンのクリスマス。

ニューイヤーも実はクリスマスと同様、31日のディナーから始まり、カウントダウン、ギフト交換、また食うみたいな流れ。

ちなみにレチョンなどの食べ物に加え、必ず丸い果物を用意します。

フィリピンでは丸いものは金運、幸運を表し、りんごやオレンジ、グレープなどの丸い果物を用意して年を越します。

外の喧騒はクリスマスよりやはりニューイヤーの方が大きくなりますね。

セブやマニラなどの大都市になると、もはや空爆レベル、紛争が始まったのか?と錯覚するほど激しい爆竹、花火で騒然となるのはフィリピンの風物詩ですね(笑)

余談ですが、フィリピンではこの爆竹、花火の威力が強すぎて毎年負傷者、死者が出ます。

1日のTVのニュースは各地の晦日、新年の盛り上がりを伝えるとともに、今年はどこで何人の被害が出た・・・みたいなニュースがトップを飾ります。

今年も(というか毎年)、政府から花火発売禁止令やら注意喚起が行われてはいるんですけど、それでも被害は止まないというのがまたフィリピン・・・

もう何十年もフィリピンの新年を見てきましたが、こればかりは変わらないですね。

フィリピンには三が日という概念はないので(クリスマスから既に色々始まっている訳で)、2日になると市内はほぼ通常運行に戻ります。

こちらはやっと終わったぁ…とほっと一息。

日本のように正月はしめやかに過ごすなんてことはフィリピンでは無理ですね(笑)

ちなみに今回ご紹介するフィリピンのクリスマスは中流以上の家庭でのクリスマスです。

フィリピンには貧困層も多くおり、そんな家庭ではこのようなクリスマスは過ごせない・・・という現実があります。

クリスマスムードが高まる街中、ギフト買いで賑わうモールの外には、そんなクリスマスとは縁のない貧困層の子供たち…という対比に胸を締め付けられる時期でもあります。

その一方で娘のクラスメイトが「今ロンドン!」みたいな投稿をInstagramに上げてたりもします。

娘が通っている学校は町一番のチャイニーズスクールで、クラスメイトも町の有力者、金持ち層なのですが、毎年その格差を目の当たりにし衝撃を受ける・・・

何年暮らしてもその衝撃には慣れませんね。

フィリピンのローカルクリスマス&ニューイヤーでした。